トラネキサム酸化粧品とは?
トラネキサム酸とは、もともとアミノ酸の一種で、止血剤や湿疹薬として医療用に使われていた成分です。
主にシミの肝斑治療に有効な効果が認められたことで、美白有効成分として化粧品にも用いられるようになりました。
トラネキサム酸が、どのようなメカニズムでシミを防ぎ、美白を目指す働きをするのか、他の美白成分とどう違うのかなど、もう少し詳しく見ていきましょう。
トラネキサム酸で美白を目指す
まずは、なぜトラネキサム酸で美白を目指せるのか、そのメカニズムについて解説していきます。
トラネキサム酸は国が効果を認めた成分
トラネキサム酸は人工的に合成されたアミノ酸の一種で、喉の炎症を抑えたり、止血剤として使用されてきました。1979年に、その副次的な効果として、肝斑が薄くなりシミに効果があるという報告がなされ、肝斑の治療にも用いられるようになりました。
その後、日やけによるシミ、ソバカスに対して効果のある有効成分として厚生労働省から認可されています。
トラネキサム酸には、m-トラネキサム酸という名称もあります。
成分の違いがあるのか気になるところですが、m-トラネキサム酸は資生堂がマーケティングとして使用している名称で、mはメラニンへの働きかけを中心とする、という意味のようです。
そのため、成分自体はトラネキサム酸と違いはありません。
メラニンの生成を初期段階でブロック
シミは、メラニン色素がたまって黒ずむことにより起こる肌の変化です。
シミがどのように作られるかというと、
- 紫外線などの誘因物質が、ケラチノサイトを刺激
- ケラチノサイトが、プラスミンやエンドセリンなどのメラノサイトを活性化させる物質を生む
- メラノサイトが活性化されるとチロシナーゼ酵素が増え、メラニンを生成
- 過剰にメラニンが作られた結果、シミが増える
このようなメカニズムで出来ます。
トラネキサム酸は、このプラスミンという、メラノサイトを活性化させる物質を阻害する働きを持っています。
これは他の美白有効成分よりも初期の段階でメラニンの生成をブロックしていることになります。
トラネキサム酸と他美白成分との違い
日やけによるシミを防ぐとされる美白有効成分は、トラネキサム酸のほかに、
- ビタミンC誘導体
- アルブチン(コケモモに含まれる成分)
- ルシノール(モミの木に含まれる成分)
- カモミラET(西洋カミツレに含まれる成分)
などがあります。
ビタミンC誘導体は、出来てしまったシミの色を薄くしたり、メラニンの生成を遅らせたりする働きを持っています。
アルブチンとルシノールは、いずれもチロシナーゼ酵素の働きを抑制・予防する効果があります。
プラスミンに働きかけ、阻害するトラネキサム酸とは異なりますが、いずれもメラニンが生まれる原因を阻害したり、予防したりするものです。
それぞれシミへの作用する段階が違うため、各メーカーは美白有効成分を1つに絞らず、複数の美白有効成分を配合した製品を出しています。
また上記の美白有効成分の中で、カモミラETはエンドセリンの抑制をする働きがあり、トラネキサム酸と同じような段階で働きます。
このように、トラネキサム酸と他美白有効成分とは、相乗関係にあったり、同じような働きをする仲間であったりします。
シミ(肝斑)に効くトラネキサム酸

トラネキサム酸は1979年ごろにシミの一種である肝斑の改善効果を確認されたことから、肝斑治療のための医薬品などに活用されるようになった成分。
トラネキサム酸がどのようなメカニズムでシミ・肝斑に効果を発揮するのか、詳しく解説していきます。
トラネキサム酸とは
トラネキサム酸は、人工的に合成されたアミノ酸の一種。
抗炎症や抗アレルギー効果、止血作用があり、古くから湿疹や蕁麻疹の治療、のどの腫れや口内炎の治療、止血などのために医療現場で活用されてきました。
1979年に肝斑の治療に有効であることがわかってからは、肝斑の治療薬などに用いられるように。
日焼けによるシミ・そばかすに効果のある有効成分として厚生労働省の認可を受けてからは、美白有効成分としてさまざまな化粧品に配合されることが増えています。
トラネキサム酸は、m-トラネキサム酸と表示されることもありますが、これは資生堂独自の呼称で、どちらも成分としては同じものを指します。
トラネキサム酸がシミ(肝斑)に効く仕組み
紫外線を浴びると、肌を紫外線ダメージから守るためにメラニン生成を促す情報が出され、表皮の中にあるメラノサイトという細胞がメラニンを生み出しどんどん蓄積されていきます。
このようにメラニン色素が蓄積されていくことで、肌が黒ずみ、シミ・肝斑になっていきます。
トラネキサム酸は、メラニン生成を促す情報に含まれるプロスタグランジンという物質を食い止めたり、酵素チロシナーゼを分解したりする作用があり、メラニンの生成を阻害してシミやそばかすを防いでくれます。
またトラネキサム酸には、シミや肝班の発症原因のひとつといわれるプラスミンを抑える作用があり、シミや肝班を初期段階から予防する効果があると考えられています。
肝斑には女性ホルモンも影響しているといわれていますが、トラネキサム酸は女性ホルモンの乱れを整えることはできません。
他の美白成分とトラネキサム酸の違いは?
トラネキサム酸は、数ある美白成分のなかでも厚労省にその美白効果を認められている美白有効成分です。
トラネキサム酸のほかにも美白有効成分はいくつかあります。
<主な美白有効成分>
ビタミンC誘導体、アルブチン、リノール酸、
コウジ酸、プラセンタエキス、エラグ酸、
カモミラET、ルシノール、マグノリグナン など。
こうした美白有効成分の働きは、「メラニンの生成過程に働きかけるもの」、「できてしまったシミを還元するもの」、「メラニンを含む古い角質を剥がすターンオーバーを促すもの」の3つに分類されます。
このように美白有効成分のシミへの働きにはいろいろなものがあるので、化粧品には美白有効成分を複数配合することが多いようです。
トラネキサム酸の副作用は?
トラネキサム酸は、副作用が少ない美白有効成分です。
とくに化粧品で肌から吸収される量は副作用が出るほど多くはなく、またメーカーによる安全性テストも繰り返されているので、妊娠・授乳中の方でも使用できます。
皮膚科で処方されるトラネキサム酸配合の薬などは効果が高いため、ごくまれに胸やけや食欲不振、嘔吐、かゆみ、発疹などを発症することがあります。
その場合は医師や薬剤師に相談してください。
トラネキサム酸化粧品の選び方
ネットやドラッグストアなどの店舗を見ても、トラネキサム酸美白化粧品はたくさんあります。
成分表をみると、美白有効成分は記載があるものの、どのような効果なのかなかなか読み解くのが難しいですよね。
「どのように選んだらいいの?」という方のために、
- 美白有効成分が複数配合されているか
- クリーム状かどうか
- 予算を決める
このような簡単な3つの基準を掲げてみました。
それぞれの基準を具体的に見ていきましょう。
美白有効成分が複数配合されているか
メラニン生成の最も初期段階で抑制するトラネキサム酸以外にも、ビタミンC誘導体や、アルブチン、ルシノールといった美白有効成分は、チロシナーゼ酵素の働きを阻害したり、メラニンの生成を遅らせたりと、それぞれ働きかける段階が異なります。
つまり、働きかける段階の違う美白有効成分を複数取り入れることで、メラニン生成を幾重にもブロックしますので、美白を目指す際には相乗効果があります。
この相乗効果を生かさないのはとてももったいないことですので、トラネキサム酸の美白有効成分を最大限に生かすためにも、他の美白有効成分が複数配合されている化粧品を選ぶようにしましょう。
クリーム状かどうか
トラネキサム酸は水溶性ですので、そのままだと肌なじみがあまり良くなく、油脂性基剤(ワセリンなど)に混ぜてあげる方が肌へのなじみはよくなります。
つまり、基剤が水などの美白化粧水(トラネキサム酸化粧水)よりも、油性成分を主としている美白クリームや美白乳液の方がより肌への吸収率が高くなるので、トラネキサム酸美白化粧品は、出来るだけ美白クリームや美白乳液を選ぶのがポイントです。
予算やトラネキサム酸の配合量で決める
トラネキサム酸のような美白有効成分は、化粧品にも入っている場合があります。
しかしそれらは安全性の保証がないため、通常、国から安全性が認められた医薬部外品か医薬品を手に取りますよね。
医薬部外品と記載されている美白化粧品には、安全性の理由から、トラネキサム酸の配合割合が必ず決められています。
配合割合の上限は決められているものの、どの程度入れるか、ということは各メーカーで自由に決められますから、同じ医薬部外品でも若干異なってきます。
他の美白有効成分との兼ね合いなどにもよりますが、基本的には有効成分が多ければ多いほど、価格に反映されていきます。
まずはどの程度トラネキサム酸美白化粧品にお金をかけられるかを自分で設定して、予算を決めてから、候補に挙がった美白化粧品を選ぶといいでしょう。
また、製造上の機密事項に当たる等の理由で、トラネキサム酸の配合割合は公表されていないことがほとんどです。
万が一公表されているものがあれば、それを基準にし、価格が高ければトラネキサム酸の配合割合が高い可能性がある、と推測は出来るので、ひとつの参考にしてみてください。
