ニキビ跡とは?
ニキビ跡とは、お肌にできた炎症、傷、色素沈着によるシミなどのことをいいます。
ニキビが同じ部位に繰り返しできてしまい、炎症が何度も起こると、段々とダメージが深くなっていき、お肌の奥の組織を壊してしまうので、痛みや腫れがひいてニキビが治っても跡となって残ってしまうのがニキビ跡のできる理由です。
ニキビに種類があり、キレイに治るものとそうでないものがあるように、ニキビ跡にも原因やタイプによって数ヶ月で消えるものと残ってしまうものがあります。
炎症が起こっていない白ニキビ・黒ニキビの状態で適切なケアをすれば、ニキビ跡にはなりません。
赤ニキビのように炎症が起こり、さらに黄ニキビ・紫ニキビと悪化するほどニキビ跡として残りやすく、炎症が重症であるほどダメージが深くなるのでお肌に凹凸が生じてしまう可能性が高くなります。
より効果的な予防・改善法を行うために、ご自分の肌質やニキビ跡がどのようなタイプなのかを把握しておきましょう。
ニキビ跡の種類と原因
ニキビ跡は、その原因によって大きく5つに分けられます。
ニキビによる炎症がお肌のどの深さまで達しているかにより、ニキビ跡のタイプも変化します。
タイプによって特徴があり、効果的なケアや対処法、治療が異なりますのでご注意ください。
それぞれのタイプについてご説明していきます。
赤みタイプ
皮脂の分泌が増えて毛穴に皮脂が溜まり、細菌が感染するとニキビができ、リパーゼ(脂質を分解する酵素)の作用で毛包壁が破壊されていきます。
その部分でアクネ菌が繁殖して、血管を拡張させ炎症を起こす細胞を集めてしまうことによりニキビの炎症が起こります。
また、炎症により傷ついた細胞を修復しようとして毛細血管がたくさんつくられるため、その部分だけヘモグロビン(血液の色素)が強くなり、表面から透けて見えやすくなるのです。
赤みタイプのニキビ跡は、このようにして発生します。
赤みは時間が経つと薄くなって改善されることが多いですが、炎症が皮膚の深部(真皮層)にまで及んだ場合、血管の損傷により血液が周辺に染み出して、赤黒い色素沈着が生じたり、正常なターンオーバーが行われないと赤みが残ってしまったりすることがあります。
ニキビ跡の中では、セルフケアにより最も改善・解消が期待されるタイプです。
シミ、茶色い色素沈着タイプ
シミや茶色い色素沈着タイプのニキビ跡は、メラニンが原因で起こります。
ニキビができた場所にアクネ菌が繁殖して炎症が起こると、殺菌のために皮膚は活性酸素を生成します。
活性酸素はアクネ菌から皮膚を守るためにつくられるのですが、同時に皮膚の細胞も攻撃してしまうという性質を持っています。
活性酸素の発生をきっかけに、今度は皮膚を保護しようとして、表皮の基底層に存在するメラノサイトが活性化され、メラニンが大量に生成されます。
この仕組みは、紫外線による刺激から皮膚を守るためにメラニンが生成されるのと同じことです。
メラニンといえばシミ・そばかすの原因として目の敵にされていますが、実際には皮膚を保護するための大切な色素でもあるのですね。
重度の炎症で、メラニンが真皮にまで達すると、なかなか消えないシミや色素沈着として残ってしまうのです。
このタイプのニキビ跡はメラニンによるものですので、美白成分が配合された化粧品を上手に使用することで目立たなくなります。
ニキビ跡専用化粧水とともに美白効果のある化粧水、乳液の使用や、特に気になる部分にはより濃厚な美容液やクリームをポイント使いするのも効果的です。
美容家電により美白成分を浸透させるなどのセルフケアも可能です。
クレーター、凸凹、陥没タイプ
重度の炎症が起こっているニキビは、アクネ菌が周りの組織を破壊しながら増殖し続けている状態です。
炎症をそれ以上広げないために、白血球が皮膚細胞を破壊してアクネ菌の増殖を阻止します。
この現象が真皮層や皮下組織で起こると、炎症が治まって皮膚組織が修復のため収縮する際に、肌の再生を均一に行うことが難しくなり、大きなダメージを受けた部位の皮膚表面が陥没してクレーター(正式名称は瘢痕)となって残り、お肌の凸凹ができてしまうのです。
クレーターの種類:ダメージの範囲や深さで分類
- ・アイスピックタイプ
- 突き刺したような先が細い形状。開口部は約2mmと狭いが、真皮よりも奥まで達しているのが特徴。
- ・ローリングタイプ
- ニキビ跡の開口部が4mm以上で、お皿のようになだらかな形状の陥没。
- ・ボックスタイプ
- 円形状のニキビ跡で、底が平らに凹んでいる形状で深さは様々。
クレーター・凸凹・陥没タイプのニキビ跡は、セルフケアで改善できるものがかなり限られています。外側よりも身体の内側からお肌の新陳代謝を促し、ターンオーバーを促進させましょう。
ホームピーリングが有効な場合もあります。
ピーリング化粧品には化粧水だけでなく、洗顔料やジェルなどもあり、酸性のピーリング成分が含まれています。
しこりタイプ
重症の炎症や可能が同じ部位で繰り返されると、真皮におよんだダメージがお肌の再生機能を乱して、コラーゲンの元となる細胞などを過剰に生成してしまい、それが硬化して盛り上がり、しこりのようになることがあります。
真皮層では表皮のようなターンオーバーが行われないため、炎症がおよぶと線維化とよばれる現象が起こり、周囲組織のしこりが生じてしまうのです。
フェイスライン、下顎、背中に多くできるのが特徴です。
しこりタイプのニキビ跡は、硬く盛り上がっているだけでかゆみや痛みを伴うことはあまりありません。
しかし、白っぽくなったり、赤みを帯びたりして目立つことがあります。
しこりが赤いときに潰そうとしたり擦ったりして刺激を与えてしまうと、炎症がひどくなり、しこりがより大きく硬くなってしまうことがあるので、無意識にでも触らないように気を付けてください。
汗をかいてかゆくなり、その刺激で悪化することもあるので、特に敏感肌や乾燥肌の方はお気を付けください。
しこりタイプのニキビ跡は瘢痕の一種で、場合により難治性のケロイドの可能性もあります。
この状態になると、ニキビ跡化粧水などを使用しても、コスメでのケアや自然治癒が期待できないため、新しいニキビをつくらないようセルフケアを行いつつ、皮膚科で専門の医師に相談することをおすすめします。
時間はかかりますが、しこりを改善する方法も色々ありますので、諦めず治療を続けてくださいね。
ケロイドタイプ
個人の体質にもよりますが、ニキビ跡が稀に赤みや褐色を帯びたまま盛り上がり、ヤケドの跡と同じように光沢を帯びたケロイド状になることがあります。
ケロイドタイプのニキビ跡の原因は、しこりタイプと同じく、何度も同じ部位で重症なニキビの炎症が繰り返され、毛穴が完全に破壊されるほど深部にまでおよんだダメージです。
お肌の再生機能が乱れ、過剰に生成されたコラーゲン組織が重なることで、その部位だけが隆起してしまうのです。
ケロイドの種類・真性ケロイド
主に遺伝的要因によるもので、進行はゆっくりながら、小さな傷からでも徐々に大きく広がっていくのが特徴です。
赤みが強く、かゆみや痛みを伴います。
ケロイドの種類・肥厚性瘢痕
お肌を再生するための組織が過剰に生成されて盛り上がったもので、大きさは傷の範囲に限定されています。
一般的なケロイドは、ほとんどがこちらの種類です。
ケロイドタイプのニキビ跡をセルフケアで改善することは、残念ながらほぼ不可能ですので、皮膚科専門医での治療をおすすめします。
外科的な治療が必要な場合には、形成外科医に相談しましょう。
