背中の汗が多いのはなぜ?

背中に汗をかきやすいのはなぜか、気になる方も多いでしょう。
実は、背中には汗を分泌する汗腺がとても多いので、全身の中でも汗をかきやすいパーツなのです。
汗をかく原因は大きく分けて二つあります。
一つは、環境による体温調整(温熱性発汗)です。
例えば、炎天下やサウナなど湿度・温度の高い環境下だと汗がたくさん出ますが、これは汗をかくことで体温の上昇を抑える機能が働いているのです。
そしてもう一つは、ストレスなどによる自律神経の乱れ(精神性発汗)。
緊張したり興奮することでアドレナリンが放出されると、このアドレナリンが交感神経を刺激することで発汗を促してしまいます。
汗をかきやすいかどうかは個人差がありますが、背中の汗は病気のサインを意味したり、二次的なトラブルを引き起こす場合もあるので放置は厳禁です。
背中の汗がもたらす病気のサインとトラブル

今までは気にしていなかったのに、突然背中の汗がたくさん出るようになったという方は、体が異常を感じているサインかもしれません。
また、背中の汗をかくことで体臭や肌荒れなどの二次的なトラブルを引き起こします。
背中の汗を抑えるためには、原因に向き合うことと適切な対処法を知ることが必要です。
まずは、背中の汗がもたらす病気のサインや二次的なトラブルについて把握しましょう。
背中の汗がもたらす病気のサイン
多汗症
多汗症は、外気の暑さや運動の有無にかかわらず大量に発汗する病気。
頭部や手、脇などを中心に発汗しますが、場合によっては背中や足裏に発汗するのが特長です。
手のひらや脇、脚の裏など部分的に汗をかいてしまう「限局性多汗症」は、緊張やストレスによって発症する場合が多く、健康な若者にも発症します。
しかし、背中を含む全身の発汗は「全身性多汗症」といい、代謝異常や内分泌異常などの疾患を患っている可能性があります。
多汗症の多くは、限局性多汗症といわれていますが、全身の発汗が止まらない場合は皮膚科に相談しましょう。
自律神経失調症
自律神経失調症(自律神経障害)は、交感神経と副交感神経のバランスが乱れることで起きる病気です。
症状としては、精神的に深く落ち込んだり具合が悪くなったりするのが特長で、交感神経が異常に働くことで大量に発汗する場合もあります。
過度なストレスや環境の変化、生活リズムの乱れなどで引き起こされる病気なので、思い当たる人は生活習慣の改善を試みましょう。
また、リラックス作用が期待できる成分(GABAなど)や、自律神経のバランスを整える成分(ローヤルゼリーなど)を配合したサプリや健康食品を取り入れることもおすすめです。
更年期障害
更年期に差し掛かると、自律神経のバランスが崩れ発汗を起こすことがあります。
これは、閉経によって卵巣の機能が低下し、エストロゲン(女性ホルモン)が減少したり、血管が収縮することで体に熱を感じやすくなることが原因です。
一時的なものなので時間が経てば自然に解消しますが、更年期障害は一般的に何年も続くのが問題です。
更年期障害によって、背中を含む全身に汗をかきやすくなりますが、軽度な運動で汗腺を機能させたり、ストレスのない快適な日々を過ごすことで発汗の抑制が期待できます。
アイテムで解消を目指す場合は、無理に制汗剤を多用せず、サプリで女性ホルモンの働きをサポートする成分(プエラリアミリフィカなど)や、自律神経の働きをサポートする成分を摂ることがおすすめです。
甲状腺機能亢進症
甲状腺機能亢進症(甲状腺亢進症)は、甲状腺の活動が異常を起こすことで甲状腺ホルモンが多量に分泌される病気です。
甲状腺ホルモンが多量に分泌されると、全身の代謝が必要以上に高まるため、背中をはじめ全身の汗をかきやすくなります。
また、エネルギーがたくさん使われることで息切れや激しい疲労感、動悸を感じることがあり、放置するだけで改善する病気ではありません。
自覚症状のある人はすぐに治療を始めることをおすすめします。
背中の汗で引き起こされるトラブル
臭いのトラブル
私たちの肌には皮膚常在菌と呼ばれる菌が存在しており、病原性微生物の繁殖を抑える働きがあります。
皮膚常在菌は、汗や皮脂、垢を餌にして繁殖するのですが、数が増えすぎると汗や皮脂を過剰に分解してしまいます。
汗や皮脂を分解すると、アンモニア臭に似た臭い(わきが臭など)を放つカスが残りますが、これこそが臭いのトラブルとなってしまうのです。
皮膚常在菌は、汗と一緒で高温多湿の環境下を好みますので、汗をたくさんかけばかくほど臭いのトラブルになりやすいという意味になります。
背中の汗腺は非常に広く分布されているため、脇やデリケートゾーンなどに比べると臭いが外に発散しやすく、体臭として鼻についてしまので注意が必要です。
湿疹・ニキビ
背中の汗をかくことで懸念されるのが、湿疹(あせも)やニキビなどの肌トラブルです。
高温多湿の環境下で過ごしたり、運動をすることで汗をたくさんかくと、汗を排出する管が詰まります。
行き場を失った汗は肌の内部に残ってしまうのですが、皮膚の組織には汗を分解して処理する能力がないため、ミネラルやたんぱく質を含む汗が肌内部で炎症を起こし、湿疹やあせも、吹き出物の原因となるのです。
また、背中の汗や皮脂の分泌量が多いことで毛穴詰まりを起こし、毛穴の中でアクネ菌やマラセチア菌という常在菌が増殖することで背中ニキビになることもあります。
汗を抑えるのはもちろんですが、肌を清潔に保つことも大切です。
汗染み
背中には汗を分泌する汗腺が広範囲に存在していますが、洋服を着用していることもあり熱がこもりやすく、汗をかきやすい環境にあります。
汗をたくさんかくことで背面に汗染みができてしまうと、見た目もよくありません。
脇汗のように専用のパッドがあるわけではありませんが、汗をかかないようにするためには通気性の良い衣服を着用することがポイントです。
汗をかきやすい人は、熱のこもらない特殊加工が施された下着やシャツを着用し、汗染みを予防しましょう。
背中の汗を抑える生活習慣とは

背中の汗は、精神的ストレスや環境の変化によって分泌されます。
では、背中に汗をかきにくくするためにはどんな方法があるのでしょうか。
ポイントは、「生活習慣の改善」と「アイテムによる制汗」の二つです。
例えば、制汗剤などで一時的に背中の汗を食い止めることができても、それは根本的な解消法にはなりません。
一方で、生活習慣の改善と制汗アイテムの併用することで、より効果的な汗対策を行うことができます。
まずは、生活習慣で背中の汗を抑える方法について紹介していきます。
軽い運動を取り入れる
運動不足は自律神経の働きが鈍くなり、かえって発汗しやすくなる場合があります。
軽い運動を取り入れれば自律神経を整える効果が期待できるため、背中の汗を抑えることにつながり、おすすめです。
また、ストレスの発散にもぴったり。
軽く汗をかく程度を目安に、散歩がてらのウォーキングやサイクリングを行いましょう。
頑張りすぎてしまうと長続きしなくなったり、活性酸素が発生して体内の細胞を錆びつかせてしまうため逆効果です。
野菜を積極的に摂る
外食の多い人や、野菜不足の多い人は食生活でカリウムを意識して補うと良いでしょう。
なぜなら、カリウムには水分とともに余分な熱を体外に排出する働きがあるため、体をクールダウンさせて汗をかきにくくする効果が期待できるからです。
カリウムは、トマトやピーマンなどのナス科の野菜や、きゅうりやゴーヤなどのウリ科の野菜にたくさん含まれています。
汗をかきやすい夏場は、このような夏野菜を積極的に摂り、栄養バランスを意識しましょう。
また、野菜由来のカリウムを配合したサプリをプラスするのもおすすめです。
大豆製品を摂る
大豆に含まれるイソフラボンという成分は、女性ホルモンの一種であるエストロゲンに似た働きを持っています。
更年期や産後の影響でエストロゲンが減少すると、ホルモンバランスや自律神経の乱れを引き起こすため、発汗しやすくなるのです。
更年期や産後で背中の汗をかきやすくなった人は、豆乳や納豆などの大豆製品を意識して摂るようにしましょう。
冷たいものやカフェインを摂りすぎない
汗をかくと、つい冷たい飲み物やデザートが恋しくなりますが、摂りすぎはNG。
なぜなら、冷たいものは胃を収縮させてしまい吸収を妨げるので、かえって汗がかきやすくなってしまうからです。
また、コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインには、汗腺を刺激する働きがあるので、多量に摂取することで汗をかきやすい体質になってしまいます。
冷たいもの、そしてカフェインが含まれたものを摂るのはほどほどにしましょう。
エアコンは控えめにする
暑い季節にはつい頼りたくなるエアコンですが、エアコンによって体が冷えてしまうと体温調節機能が鈍ってしまうので、かえって汗をかきやすい体質になる場合があります。
大量の汗を抑えるためには、暑さに慣れることも大切なのです。
また、体のリンパ節を冷却することで汗をひきやすくすることができます。
例えば、首の後ろや脇、太ももの付け根などがおすすめです。
汗が止まらない時は、冷房で体を冷やすのではなく、リンパ節を冷やしてみましょう。
背中の汗を抑えるグッズとは

毎日の生活習慣を見直すだけではなく、制汗剤やサプリなどを併用することでより効果的な汗対策が実現できます。
発汗そのものを抑えたい場合は、収れん作用のある制汗剤をお勧めしますが、根本的に発汗を抑えるためには体質の改善も必要です。
普段の食生活で補えない成分をサプリで摂り、余分な汗の原因にアプローチしていきましょう。
制汗剤などのコスメ
汗を抑えるグッズとして定番なのが制汗剤などのコスメです。
スプレーやジェル、ロールオンやクリームなどさまざまなタイプが販売されており、制汗作用のほかにも殺菌や抗菌、防臭の働きが期待できるものもあります。
背中の汗には、広範囲に撒布できるスプレータイプやミストタイプが役立ちますし、伸びの良いジェルタイプもおすすめです。
しかし、多用しすぎると毛穴が閉じてしまい、発汗を妨げて臭いや肌荒れの原因になるので注意が必要。
制汗剤だけに頼らず、日常生活の見直しやサプリを併用し上手に活用しましょう。
